黒ちゃん
(NASA通信のコレクション)

NASAの応接間に保存してある黒ちゃんです。
NASAの中内氏が全国に行商して50台位の販売台数程度との事で
とても珍しいと思われます。
製造は、ポニーで有名な、神田通信工業との事です。
オーディオトランジスターは、2SBの463、ファイナルは2SC799を使
用してあります。











内部の様子1
内部の様子2
リヤの様子






23GI
(NASA通信のコレクション)
NASAの応接間に保存してある23GIです。
昭和45年頃の製造かと思われます。

設計は、ユニ電子(ユニデン)の設計に変更されています。
クリスタルは、UNIとマークが入ってあります。
内部は、オーディオトランジスターが現在と同じ物が使われています。
電源のソケットやオーディオトランジスターの取り付け方等、現在の72
に通ずる所が感じられる無線機です。










内部の様子
リヤの様子







23GIC


フレンド局から頂きました、感激です。
ありがとう御座いました。
昭和46年頃の製造かと思われます。

製造は、23GIと同じユニ電子(ユニデン)の設計、製造です。
クリスタルには、UNIとマークが入ってあります。
内部は、変更されて、オーディオトランジスターがゲルマタイプに変更
されています。
デザインも、名機46GXに近いので、分かると思います。

山中氏に23GIと違い、ゲルマタイプのトランジスターを採用したことを
聞いてみたところ。
当時は、試作の時に色々な部品を使って、良かった部品を採用してい
るだけで、特に意味は、無いとの事でした。
まだノイズブランカーは、一般に知られていませんので、ノイズリミッター
(ANL)のスイッチが前面に取り付けてあります。
周波数のズレの局に対する、Fズレスイッチを採用しています。
マイクコネクターは、3ピンタイプを使っています。
当時のNASAのラインナップとしては、車載機に23GIC、固定機に23
VBといったラインナップです。

現在でも稀にオークションに出品されていることが見受けられますので
販売台数は、多かったと予想されます。
この時代から、違法CB機のトップメーカーと想像できます。



内部の様子
ゲルマトランジスター
リヤの様子







NASA46VB
(山中氏が当時、使用)

もう、かなり珍しくなってしまったのでは、と思われるNASA46VB。
昭和49年頃の製造だと思います。
この46VBは、NASAに訪問したときに、山中氏から、氏が当時に
使用していた46VBを譲り受けました。
オープンリールの入力コード付きに改造された物です。

製造は、スカ6やパナ6で有名な、日新電子株式会社です。
この時代は、オールトランジスター式のCB機が普通に存在していまし
たので、わざわざ真空管式を作っていたと思います。
CBerは、真空管に愛着がある方が多いらしく、同型機も含め結構な
台数が販売されたと思います。
下蓋を開けると、ものすごい配線があり、製造コストは、ものすごく高
かったと思われます。
このタイプの無線機は、いろいろな物が存在し、送受信のメーターが
切り替え式だったり、DC-DCコンバーターやマイクコンプレッサー無
い物などがありますが,さすがNASAと言うべき、フル装備です。
また、同型機は、23CHの水晶制御方式から、なぜかPLLの40CH
に変更されましたが、46VBは、NASA伝統の、拘りと言える水晶制
御です。

前機種23VBと46VBは、フロントパネルのみをNASAで製作した物
と交換して出荷していたとの事でした。
23VBは、当時の局がラファエットの固定機(23VBと同型機)を高額
な金額で購入し使っているのを見た、山中氏が、だったらNASAでラ
ファエットより安く出して、皆に使って貰おうと、23VBを販売したと仰
いました。
23VBは、昭和48年のJCFのコールブックに宣伝がありますので、4
6VBは、少し後の49年頃と思われます。

電源を投入し、メ−タ−が右に振り切れ、すこしづつもどってくると前
面のスピ−カ−からザッザッと音が出てくるところなどは、受信部に真
空管を使っている証でしょう。
現在の無線機と比べると、ヒスノイズが多く、変調も余り掛からないと
感じられますが、販売当時は、NASAの山中氏がバックに音楽を流し
ながら、DJ気分で話したと言っていたぐらい、すぐれたHiFi特性が売
りでした。

この46VBには、AUX入力端子があり、マイクコンプレッサーのつまみ
を引っ張るとAUX入力端子に接続した、オープンリールやレコードを
送信することが可能です。
メーターとチャンネルセレクターの間にあるスイッチは、バンド切り替え
で、現在と同じで1階は、スタンダード、2階はNASAとなっています。
扇型のチャンネル表示は、下側が1〜23、上側が24〜46、と表記さ
れています。
1階のスタンダードポジションでは、チャンネル表示の電球が下側の(1
〜23)を照らして、2階のNASAポジションでは、上側(24から46)を照
らすようになっています。
当時、NASAでは、12CHをコールチャンネルにしようと推進していまし
たので、12Cの表示板のみ、赤色にされています。

TXやRXやMOD(変調計)のランプは、ネオン管が使用されています
ので、良く使用されるLEDや麦球と比べ、とても綺麗で新鮮です。

メーター横のTVIと書かれたスイッチは、パワーコンで0.5Wと4Wの
2段階に可変出来ます。
23.46VB共、余り有効で無いと思われるパイマッチフィルターのため
、TVIが凄く出ますので、現状運用には、細心の注意が必要です。
またマイクラインには、高圧が流れていますので、絶縁していない、ド
ライバー等を差し込むと、転げ落ちます。(経験ずみ)

欠点は、上面のカバーで目玉焼きが出来るほどの熱さになるために熱
により、錆の進行が進みます。
リンクしているミヨシ無線から、程度が良いVBが入手できました。
お蔭様で46VBは、動作機を3台所有しておりますから、しばらく安心で
す。
その節は、ありがとうこざいました。


上側内部の様子
下側内部の様子
リヤの様子







NASA46GX

もう、現役で使っている方もいないかもと思われる、NASA46GXです。
名機72の基本型と聞かされますが、見比べても余りは分かりません。
設計、製作は、ユニデンです。
クリスタルにもUNIのマークが入っております。

その後、程度が良い46GXが手に入りましたが写真は、そのままです
が近いうちに、差し替えます。
2重のVOLツマミは、外れてオリジナルでは、無いものが多いです。
コレクションで集めている方は、注意が必要です。
もちろんNASAにも在庫がありません。

23GICのFズレスイッチは、AFCと呼ばれるFズレオートコントロールを
採用したので、バンド切り替えに変更されています。
46GXは、この独特なバンド切り替えが特徴的です。
またSWR回路を内蔵しメ−タ−横のスイッチでマッチングを見ること
が可能となりました。
ANLは、グレードアップして、ノイズブランカーとANLの2段構成とな
りました。
NASAのノイズ対策が、とても早いのは、AMは、ノイズを除去出来れ
ば、快適で、遠くの局と交信できるチャンスが生まれる、、と無線の好き
な山中氏の考えtが強く反映されているからです。

昭和48年のJCFコールブックには、46GX、46GT、23VBの宣伝と
信和無線の業務機の宣伝が乗っています。
当時、23GICから46GXにモデルチェンジは、異様な早さだったと想
像できます。

この基本型の46GXから、現在の72GX−Uに至るまでにNASAによ
り、部品の変更や大幅なバージョンアップが図られています。
NASAにある、72GXの図面をみると、殆どが新設計と言える位のNA
SAによる、大幅な設計の変更が確認できます。
特に一番の変更点は、NASA独自によるノイズブランカーのバージョン
アップが挙げられると思います。

伝統の変調ランプも72GXシリーズと同じ変調を掛ければ強弱にあわ
せ赤くメーターが光ます。
この時代の特徴としては、後ろにTVI用のフィルターが装備されてい
ます。
マイクは、3ピンとなっています。

内部の様子
リヤの様子







46GT
(写真提供 FT−817Rさん)
46GTは、小型化の無線機が流行していた当時の流れに乗った無線
機で、大幅に小型化されました。
小型化の為に、内部のリレーは、省かれ、ダイオード式に変更されて
います。
同時期に販売されていた、46GXは、ノイズブランカーとSWR計を採
用し高級機としての位置づけ、46GTは、当初はANLのみでSWR計
を省かれて、廉価版として販売されていました。
46GXで採用されたSWR計は、72GXで復活を遂げます。
しかし、変調計は、採用されていますので、変調を掛ければ、強弱に
合わせ赤く光ります。
ノイズブランカーは、途中から採用されました。
46GTは、本体の基盤にANLのみで、ノイズブランカーの部品がない
ため、ノイズブランカーユニットは、NB−02と違い、大きい金属製の箱
で内部の基盤は、部品が分からないようにコーティングされた物が内臓
されています。
これにより、基板本体のANLと外付けノイズブランカーでノイズを除去
しています。
この定評あるノイズブランカーは、ノイズの多い場所の車内で、日数を
掛けて部品定数を試行錯誤して完成させた物です。
写真の提供を受けた物は、ノイズブランカーが採用された物です。

この当時は、CBブームの真っ最中で、モービル用に46GXと46GTを
ラインナップして、幅広い層を狙ったと思われます。

当時のNASA通信は、違法CB機メーカーとしては、トップメーカー
の地位を確立していました。
月産で何万台と、販売されていましたので、大勢のパート従業員を雇っ
た、竜王工場と、ユニデンのラインと使って同時に、製造されていた時
代です。
技研では、沢山の技術者がCB機の設計や開発をしていました。
その後、世界に向けて宣伝のために短波放送の番組を持ち、山梨放送
にラジオ番組の放送を持つようになりなり、アナウンサー志望の女性が
入社するなど、NASA黄金期が到来します。
CB無線ユーザーには、本栖湖でテンテン祭りを開催し、ホテルや会
場を貸切しました。


基盤の表面
基盤の裏面
銘板プレート
ヘッドカム46GT銘板プレート







46GT−U
この機械は、GT−Uの後期タイプとなりますので力出アップとPAの所
がパワーコンとなっているのが特徴です。

一時期、輸出向けの箱と46GT-Uが国内で再販されたのは記憶に新
しいと思います。
ヘッドカムの箱で再販売されたものは、46GT−Uの箱が無くなった
ため、輸出用のヘッドカムの箱で出荷されました。

46GTと違い46GT−Uには、ノイズブランカーが、本体の基盤に採用さ
れて、ブラックボックス(NB−02)が追加されました。
前面ベーゼルには、ANLのみと、ANL+NBの切り替え式となっていま
すので、46GTと比べて、レベルアップしています。
ブラックボックスの部品の集積率は高く、一般では、あの大きさで作る
のは、不可能と思われます。
このノイズブランカーの効きは、素晴らしく、無線機が壊れているので
は、?と思い音量を上げても何も聞こえず、今度は、ノイズブランカー
のスイッチをOFFにするとバリバリと車内に大音響が響く位のです。
そこで気が付いた方もいると思いますが、NASAは、ノイズを増幅して
、本体基盤のノイズブランカーとANL、ブラックボックス部分の、3段階
で、効率良く、ノイズを除去していると思われます。
これにより現在の72と同様の方式となり他メーカーが追従出来ないノ
イズレスの受信が可能となりました。

当時は、国内専用機として、多チャンネル、出力アップされた機種が増
えた時代で46GT−Uも同じように、ファイナル回りの変更がされ、出力
をアップさせ、スケルチをパワーコンに変更されています。
例に漏れず46GT−Uも、多チャンネル化されて72CHに変更されて
います。
今となっては、信じがたい事ですが当時は、超CBブームの為に、1〜
46CHは、クラブ化が進み、チャンネル不足が発生したために、NAS
Aでは、72CH化を進めました。

使い心地としては、パート1と同じと言ったところだったと思います。
リレーの無いところや、パワーの割りに小振りな変調トランスも同じです
し、同年代の機種なので部品関係が共用されています。
この後にパワーに見合った変調トランスやリレーを採用する、72GX−
Uは、色々なバリエーションの無線機が作られ、CB機の傑作機と呼ば
れ、大ベストセラーモデルとなります。


内部の様子
リヤの様子



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